インプラントとは?
なんらかの理由で歯を失ってしまうと、うまく噛めない、うまく話せない、歯並びがだんだん悪くなっていく、といった問題が生じてきます。不幸にも歯を失ったとき、今までは一般歯科(健康保険適応内)で治療ができる「入れ歯」や前後の歯を削って被せる「ブリッジ」などが中心に行われてきました。

これに対し、第三の治療方法と考えられているのが「インプラント」です。インプラントとは、歯の抜けた顎の骨に人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上から人工の歯を被せる治療方法です。ブリッジや入れ歯とは違うメリットがあります。
インプラントのメリットとは?
天然の歯と同じように噛むことができる
インプラントは直接顎の骨に植えていますから、自分の歯に近い感覚で噛むことができます。そのため、ブリッジや入れ歯以上に食事もおいしく感じることができます。
見た目も自然、発音も明瞭に
入れ歯やブリッジに比べて、見た目が自然です。口もとを気にすることなく、大きな口をあけて笑うことができます。また、発音もしやすくなるので、しゃべるわずらわしさがありません。
ブリッジに比べて健康な歯を削らずにすむ
ブリッジは隣の歯を少し削る必要があります。しかし、インプラントは直接顎の骨に埋入する治療方法であるため、隣の健康な歯を削らずにすみます。そのため、残っている自分の歯の寿命を延ばすことができます。
他の歯に負担がかからない
たとえば、部分入れ歯ならバネを両方の歯にかけて固定するため、噛むたびに他の歯に負担がかかってしまいます。その結果、両方の歯が抜けやすくなるといったデメリットもあるのです。ところがインプラントには、こうしたバネはありません。ですから、残っている歯に負担がかからないのです。
掃除がしやすい
形が天然の歯に似ているので、入れ歯やブリッジに比べてお口のお掃除がしやすくなります。掃除がしやすいと、入れ歯のように口臭に悩まされることもありません。
インプラントのデメリットとは?
インプラント治療には多くのメリットがある治療法ですが、インプラント治療にはいくつかのデメリットもあります。当院では最新の知識と技術で、できるだけインプラント治療のデメリットをカバーするように努めていますが、最終的には患者さんのご希望に合わせて治療を行なっております。
歯科医師の知識・技術が不足していると、失敗する場合がある
インプラントは歯肉に刺さっている「とげ」のようなものです。それを健全に管理していくには、口腔外科や歯周痛に関する知識や技術が必要です。実はインプラントの成否は、インプラント手術の良し悪しだけで決まるものではないのです。
外科手術が必要
インプラントを埋め込むためには、外科手術が必要です。通常、手術は15分くらいです。
治療期間が長い
治療期間が他の治療に比べて長くかかります。手術は通常1回ですが、噛めるようになるまでは4か月から半年ほどかかります。
誰でも治療できるわけではない
誰でも治療できるというわけではありません。糖尿病などの全身疾患がある方は、インプラント手術ができない場合もあります。
費用がかかる
インプラントは、入れ歯やブリッジよりも精度の高い被せ物や上質の材料が必要となります。そのため、手術を含めると、比較的、高額な治療費が必要となってきます。